4/12:【売戸建】出戸字堀切:280万円に価格変更

空き家利活用セミナー&個別相談会 参加レポート

セミナー参加レポなのでweb雑記に記事をアップします

セミナー告知は出たけど、結局どんな内容だったんだろう?
聞いてみたいことが聞けるのかな?
不動産屋に無理に営業をかけられたりしないかな?
などなど、不安や疑問がある方も多かったのではないでしょうか。

セミナーや相談会の告知はあっても、その後の報告ってあまり見かけないので、
(参加者側ではなく業者側目線ではありますが)
ちょっとだけ内容のご紹介レポートです。

目次

1部:空き家利活用セミナー

不動産屋は9時から集合して、後半の相談会の物件確認とミーティングを行いました。
普段、1社のみで対応を考えるのですが、この日は5社6名の不動産屋が集まったため、自分にはない視点の意見が新鮮でした。

セミナー&相談会は2部構成で、1部9:30~10時までは空き家利活用セミナーでした。

9:30~9:45

講師:

由利本荘市移住支援課の長谷部さん。

1:市空き家バンク制度についての説明・利活用のヒント

・ここ数年の空き家バンクの登録&利用状況
 ※相談件数は年々増加している
 ※手放したい相談より、空き家利用希望の問い合わせが多い
 ※購入希望より賃貸希望が多い

・難しい物件でも「低価格」や「景観」など、良い点に着目してもらって物件が動いた事例の紹介

・老朽化してしまう前、早めの行動が良い

・空き家の需要は多様なニーズがある。

・いろいろやってみないとわからないので、手放したい方はぜひ相談してほしい

私も「最初からダメかもと諦めずに、まずやってみましょう」とお話しさせていただくことが多いので実感がありました。

処分を急いでいない・家屋の整備費用がある、そういう場合は、水回りの整備を行って貸家にすると、今なら物凄い需要があります。

人が住んでいない家は案外すごい速さで悪くなっていってしまうため、行動を起こすなら早めの方が良いと思いました。

9:45~10:00

講師:司法書士の工藤先生

2:空き家の管理責任・相続登記義務化についての説明
  • 相続登記義務化はR6.4.1から。
  • 空き家には管理義務がある。大風で剥落した瓦が当たるなど、第三者の財産や体に損害を与えた場合は損害賠償責任が生じる
  • 相続放棄の手続きについて説明
  • 相続放棄しても管理責任はついて回る
  • 持ち主に代わって行政が放置空き家の解体を行う「行政代執行」にかかると費用負担が生じる
  • 国庫帰属制度の利用には費用がかかり、都市計画区域外の農地や森林は面積に応じた金額になる

先生の方の内容は盛りだくさんなので要点のみですが、そのうち記事にまとめてみるつもりです

国庫帰属制度」とは、簡単に言えばいらなくなった土地を国にもらってもらう制度なのですが、実際にこれを使う人はいるんだろうか?という難儀な制度です。

国に土地をもらってもらうには負担金を納めなければならないのですが、普通の宅地で20万円。田畑も20万円ですが、①農用地区域内の農地、②土地改良事業の施行地域内の農地は面積に応じた金額になります。250㎡で51万500円、500㎡で72万3千円です。森林も面積に応じた金額になり、750㎡で6万5千円、3000㎡で29万9千円。その他、原野や雑種地で20万円です。

き、きびしい

「最後には市や県に寄付すればいい」という考えを封じるためのような制度なので、聞いていてがっかりした方もいたようです。

2部:個別相談会

10:10から11:30頃まで2部の個別相談会になりました。今回は5組の相談者さんがいました。

3ブースに分かれて、各々のブースに宅建協会員が2~3名、その他、司法書士の先生や市空き家バンク担当職員さんが専門的な知識が必要になった時に補助説明に入っていただきました。

参加方法は?

  • 対面
  • zoom(オンライン)

対面が3組、zoomが2組でした。

業者側としては対面の方が資料の確認がしやすかったですが、県外の方が気軽に参加していただくためにはオンラインがいいなーとは思いました。

個別相談会では何を話すの?

個人的な内容に触れない範囲で、以下のような内容がありました。

売却や賃貸にあたって、今回相談した業者に相談するべきですか?

今回参加した宅建士は宅建協会員として回答に参加しているため、「この業者に頼まなければならない」という縛りはありません。空き家バンクに掲載するためには空き家バンク登録業者に相談した方が良いとは思います。

仲介手数料は業者によって違いますか?

0~200万円まで5%、200万円から400万円まで4%、600万円以上3%を各々合計した額に消費税額(非課税業者はみなし税額)をかけた分まではもらってよいという法定金額があります。速算式だと3%+6万円に税額を足した額です。なお、1万円で売買した時など、500円の手数料では契約書代にもならないので「低廉な空き家等の売買に関する特例」で、法定額+実費をいただいてもよいという規定があります。この金額は最大でも18万円+税の額を超えることはありません。仲介手数料は法定なので、どこに頼んでも極端に高いとか安いとかはないはずです。

お持ちの不動産の地域が得意な業者か、話してみて「信頼できる」と思った方に頼むのが良いと思います。

仲介手数料はいつ支払いますか?

取引が完了し、物件を引き渡して売主さんが買主さんに代金を支払ってもらったところでお支払いいただくケースが多いです。契約が成立したところで半金、取引が完了したところで残金、というケースもあります。

売出しの際、どうやって広告しますか?費用はかかりますか?

ハトマーク宅建協会の物件は「東日本流通機構」というところに登録します。一般のお客さんも業者も閲覧できるサイトです。その他、各自でWEBサイトを持っていたり、有料サイトに登録したりします。その他、この会は空き家バンクの会なので、中古住宅として売り出す際には空き家バンクに登録することをお勧めしています。

特別なチラシを作って全戸配布することを求めたり、特別な看板を作ってもらうことを求めたり、特別依頼を行わない限り、広告料は仲介手数料の中に含まれます。

売れるでしょうか?

やってみないとわからないのでまずは売り出してみるといいです

空き家・中古住宅は何が買主さんのニーズにヒットするかわからないので、悩むよりは売り出して様子を見るのが良いと思います。流通可能な物件か否かは、不動産屋が現地を確認する際に確認します。1部のスライドではかなりひどい状態の物件でも「海の近くで景観が良くて安い」ため100万円で売れたので不動産屋が難色を示しても売り出してみるのがいいのではないでしょうか。

空き家バンクへの登録はどうやってすればいいでしょうか?

市の空き家バンク窓口で配布しているチラシの裏に、空き家バンク登録物件取扱事業者一覧があるので、その中の業者に相談します。空き家バンクへの登録を希望する旨を伝えると、業者さんで対応してくれます。

基本的には①現地調査をし(間取り図を作り)、②媒介契約を結び、③登録のために必要な書類の記入を行えば、空き家バンクとは業者が直接連絡してくれます。

参加してみての感想

初回なのでまだいろいろ改善点はありますが、参加不動産屋としては「開催してもらってよかった」と思っております。

私のブースの相談者さんは「手放したい」という意向はあるものの「いつ」「どうやって」等は定まっていない方が多かった印象でした。市や県への寄付は難しいと1部で説明があったことも原因かなとは思います。実際に売却等の利活用が可能かどうかを、持参していただいた資料やお話の聞き取りから判断して方向性の相談を行いました。

その際、相談者さんの質問に対して、回答する協会員でいろいろな回答があったのが勉強になりました。

相談者さん

どのくらいの金額で売り出すのが良いでしょうか

協会員さん

反応がなければ下げればいいので、まずは1000万から売り出してみましょうか。

協会員(熊田)

寄付を考えていたという話があったので、10~100万円くらいで売り出してみるのはどうでしょうか。

と、まあ、このくらい意見が違いました。

売り出すのであれば手残りが多い方がいいという考え方や、売れ残るよりは早く買い手を見つけたいという考え方、いろいろな意見があります。不動産の売却にあたって「何社にも相談する」方は決して多くはなく、依頼した先の業者の考え方に沿って行動される方は多いです。数社から意見が聞ける相談会は相談者さんにとってもよい機会なのでは、と思いました。

他のブースの案件も一筋縄ではいかないものも多く、不動産屋が複数で知恵を出し合うこともできました

また、司法書士の先生や不動産屋、市役所担当者さんなど、いろいろな立場の人が1つの案件に対して複数でチームを組んで回答するのも普段はないことで、とても貴重な体験でした。

Q&Aにも書きましたが、どこに頼んでも仲介料は法定で定められているので、こういった、業者が多く集まる会に参加して自分と相性の合う不動産屋さんを見つけて、空き家バンクとも連携して、「手放したい人から欲しい人へ」物件をつなげていけると良いと思いました。

第2回も冬に予定されているようなので、興味のある方は市の広報をチェックしてみてくださいね。
それまで待ちきれない!という方、空き家をどうしようか悩んでいる由利本荘市の方は、不動産屋や空き家バンクの担当さんに相談してみてください。

地元不動産業者として、そのお手伝いが出来ればとてもうれしいです。

この記事があなたの参考になれば幸いです!

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この記事を書いた人

サンタクマ代表取締役(H30.11.1より)。web担当。宅建士。
相談しやすい『敷居の低い』不動産屋を目指しています♪気になる事・不明点があれば気軽にお尋ねください。
由利本荘市ならではの不動産事情もお伝えできるよう、頑張っていきます!

■株式会社サンタクマ■〒018-0604 秋田県由利本荘市西目町沼田字新道下2-393■TEL:0184-33-2181■FAX:0184-33-2223■免許番号:秋田県知事(5)第1798号■公益社団法人 秋田県宅地建物取引業協会(本荘由利地区)■公益社団法人 全国宅地建物取引業保証協会

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