2023年7月1日現在の基準地価が9/19日に発表されました。
全体的には例年通り、中心部上昇、周辺部下落の傾向ですね。
下落幅は縮小気味ではありますが、下げ止まっていたところが再度下落に転じたりと悪い傾向も見えます。
基準日の7/1は大雨災害前というのも大きいですね
去年から春先にかけて良かったですからねー。7月以降はちとしょっぱい空気が漂っておりますが。
さてさて、令和5年の由利本荘・にかほエリアの基準地価をご紹介いたします。
基準地価とは?
土地の取引価格を決める際の指標になるもののひとつに 基準地価 があります。
国土利用計画法に基づき、各都道府県が毎年7月1日現在の基準地の1㎡あたりの地価を調査し、国土交通省がまとめて9月中旬に発表する地価のことで、秋田県では例年9月20日前後に発表されています。
この地域ならこの値段で売れるという価格でしょうか?
実際は細かい条件があるので「絶対この価格でいける」とは言えません
とはいえ、指標価格なので価格を決めるときの参考になります。
基準地価はあくまで指標なので、高くなることも安くなることもあります。
実際の売価は土地の大きさや前面道路の太さ、色々な状況が複雑に絡み合って決まります。
また、公示価格や課税標準価格も、あくまで土地の価格を決める指標にすぎません。
同じ町内でも人気のあるエリアとないエリアで違いますし、前面道路の幅や角地か否かでかなり値段は変わってきます。
また、近年の傾向として、土地1枚にかけられる金額の上限を決めているお客様が多く、そのため、大きい土地は坪単価が安くなる傾向にあります。
私たち不動産屋も、実際に物件を見てみなければ確実な査定は出来ないものもあります。
「相場はこのくらいなんだな」という判断材料の一つとして捉えていただければ幸いです。
実際の査定は不動産屋にお任せください。
土地総合情報システムについて
基準地価を調べるにはこんなサイトがあります。
不動産の取引価格、地価公示価格・都道府県地価調査の基準地価を検索できる国交省のwebサイトです。
過去数年分の情報が検索できます。
公示価格・基準地価のほか、地域の土地が、現実にどれくらいの価格で取引されたかの調査が出来ます。
以下に市内の各基準点の項目をまとめてみました。
また、前年価格を併記し、前年比と坪単価の計算もまとめてあります。
令和5年(2023年)基準地価
由利本荘市基準地価(住宅地)-令和5年(2023年)
基準地 | 平米地価(円) | 前年価格(円) | 前年比(%) | 坪単価(円) |
---|---|---|---|---|
桜小路42-5 | 32,400 | 31,800 | 1.89 | 106,920 |
大鍬町34-15 | 30,300 | 29,900 | 1.34 | 99,990 |
一番堰252-4 | 29,500 | 29,000 | 1.72 | 97,350 |
石脇字田尻野36-99 | 23,300 | 23,300 | 0.00 | 76,890 |
川口字八幡前19-15 | 25,800 | 25,800 | 0.00 | 85,140 |
中田代字板井沢243-1 | 3,080 | 3,130 | ▲1.60 | 10,164 |
矢島町川辺字道端25-2外 | 3,200 | 3,260 | ▲1.84 | 10,560 |
矢島町城内字水上81-1 | 6,450 | 6,530 | ▲1.23 | 21,285 |
岩谷町字十二柳113-7 | 7,850 | 8,000 | ▲1.88 | 25,905 |
岩城内道川字内道川38 | 6,250 | 6,400 | ▲2.34 | 20,625 |
岩城亀田亀田町字新町19 | 6,550 | 6,650 | ▲1.50 | 21,615 |
岩城二古字横砂子58-107 | 8,000 | 8,100 | ▲1.23 | 26,400 |
前郷字古堀122外 | 6,050 | 6,170 | ▲1.94 | 19,965 |
川西字奉行免143 | 3,450 | 3,520 | ▲1.99 | 11,385 |
西目町沼田字新道下2-212 | 12,200 | 12,200 | 0.00 | 40,260 |
岩谷町字松山88 | 10,000 | 10,400 | ▲3.85 | 33,000 |
西目町海士剝字御月森1-8 | 6,650 | 6,750 | ▲1.48 | 21,945 |
西目町西目字井岡213-1 | 4,260 | 4,330 | ▲1.62 | 14,058 |
鳥海町上笹子字町4 | 3,850 | 3,950 | ▲2.53 | 12,705 |
鳥海町伏見字久保12-2 | 5,450 | 5,580 | ▲2.33 | 17,985 |
東由利老方字西ノ浜21 | 4,050 | 4,120 | ▲2.41 | 13,365 |
東由利宿字宮ノ下17-5 | 3,500 | 3,580 | ▲2.23 | 11,500 |
※坪単価=(㎡あたり地価)×3.3
出典:土地総合情報システム
※この一覧表のデータは出典サイトの「由利本荘市」令和4年・5年の「基準地」と「㎡あたり地価」を取得したものです。
由利本荘市基準地価(商業地)-令和5年(2023年)
基準地 | 平米地価(円) | 前年価格(円) | 前年比(%) | 坪単価(円) |
---|---|---|---|---|
大門50番 | 31,300 | 31,000 | 0.97 | 103,290 |
水林320番1外 | 27,500 | 27,500 | 0.00 | 90,750 |
川口字八幡前248番3 | 26,200 | 26,200 | 0.00 | 86,460 |
岩谷町字日渡228番1 | 9,600 | 9,800 | ▲2.04 | 31,680 |
岩城内道川字井戸ノ沢85番8 | 8,800 | 9,000 | ▲2.22 | 29,040 |
石脇字田尻野30番20 | 28,000 | 28,000 | 0.00 | 92,400 |
※坪単価=(㎡あたり地価)×3.3
出典:土地総合情報システム
※この一覧表のデータは出典サイトの「由利本荘市」令和4年・5年の「基準地」と「㎡あたり地価」を取得したものです。
にかほ市基準地価(住宅地)-令和5年(2023年)
基準地 | 平米地価(円) | 前年価格(円) | 前年比(%) | 坪単価(円) |
---|---|---|---|---|
平沢字家ノ後48番7 | 13,800 | 14,000 | ▲1.43 | 45,540 |
平沢字石橋6番7 | 19,100 | 19,100 | 0.00 | 63,030 |
平沢字前谷地97番9 | 12,400 | 12,600 | ▲1.59 | 40,920 |
金浦字南金浦39番1 | 9,950 | 10,100 | ▲1.49 | 32,835 |
金浦字十二林160番25 | 11,500 | 11,500 | 0.00 | 37,950 |
象潟町字一丁目塩越216番3 | 12,800 | 13,000 | ▲1.54 | 42,240 |
象潟町字鳥の海2番40 | 10,900 | 10,900 | 0.00 | 35,970 |
※坪単価=(㎡あたり地価)×3.3
出典:土地総合情報システム
※この一覧表のデータは出典サイトの「にかほ市」 令和4年・5年の「基準地」と「㎡あたり地価」を取得したものです。
にかほ市基準地価(商業地・工業地)-令和5年(2023年)
基準地 | 平米地価(円) | 前年価格(円) | 前年比(%) | 坪単価(円) |
---|---|---|---|---|
金浦字十二林192番4他148 | 12,900 | 13,300 | ▲1.53 | 42,570 |
平沢字坪貝49番4他 | 13,600 | 14,100 | ▲1.45 | 44,880 |
平沢字井戸尻80他 | 4,200 | 4,100 | 1.20 | 13,860 |
※坪単価=(㎡あたり地価)×3.3
出典:土地総合情報システム
※この一覧表のデータは出典サイトの「にかほ市」 令和4年・5年の「基準地」と「㎡あたり地価」を取得したものです。
参考:過去の公示価格・基準地価
過去基準地価 (3年分)
過去公示地価 (3年分)
まとめ:由利本荘市の不動産価格のこれから
地価データから見る傾向
岩谷、落ちちゃったね
昨年下げ止まった岩谷町字松山88は前年度より400円下がって10,000円。変動率▲3.85です。それまで毎年200円ずつ下がっていたので、2年分一気に落ちた状態です。
西目中心地域(新道下・若松町)かろうじて踏みとどまっております。
負けないぞ、西目は滅びない!
概ね去年通りです。上昇傾向の地域は上昇傾向、下落地域は下落傾向。
食い止まればいいのですが、多分今後もこの傾向は続くでしょう
唯一、平沢井戸尻のみ下落から上昇に(推移無しを挟まず)転じました。
これはTDK関連上昇と理解しております。
にかほの方が全体的に安定しているように見えますね。
数年前と比べれば、本荘中心部に続いてにかほも下げ止まりをキープできているのが救いですね。
今年は概ね去年通りです。上昇傾向にある本荘地域、にかほ一部地域は去年に引き続き上昇し、地価下落傾向にある旧郡部は去年通り価格が下がっています。
不動産屋の感じる最近の状況
今年は土地の問い合わせが少ないです。
(西目の)一等地が多い、自信のラインナップだったのですが…
地価の安い海士剝地域は良く動いたので、住宅価格の上昇や、住宅関連補助金が弱いことなんかが関係しているかなと思っております
本荘地域は結構動いているようなのですが…
今までダメなときは2年くらいすると需要が回復していたので、気長に待つことにします。
なお、賃貸は相変わらずありません
今年は土地の問い合わせが少ないです。全国的に持家の新築着工は減少傾向にあるため、戸建て用土地の動きが鈍いと考えています。
過去の経験と比べると、消費税が上がる前後の雰囲気によく似ています。物価高・住宅価格の上昇に押されているようです。今までも数年すると需要が回復していたので、今回も一時的な需要の落ち込みだと予想しています。
最近、空き家関連に力を入れていることもあり、中古住宅は比較的動いています。
中古住宅は相談段階で(高いかも)と少しでも思ったものは問い合わせがないなど、購入者の判断がとてもシビアになっていると感じています。築年・状態・地域など、所有する不動産の状態を冷静に見極め、高く売りたい/早く売りたいのどちらに重点を置くかなど、不動産屋と最初によく相談して戦略を立てて売却していくことが必要になります。
案外、不動産屋の肌感覚は強いです。
(ダメかも)(高いかも)と思うと、立地や状態が良くても問い合わせがないことが多いです。
由利本荘市の不動産を買うならいつ頃?
新築住宅を建てるのであれば早期をお勧めします。
年度が変わって何か補助金が出てくればさらにお得になると思います
どう考えてもインフレ基調なので、これから建築費や金利は上がる傾向にあります。人件費も上がることはあっても下がることはないので、住宅建築費用は今が底値なのではないでしょうか。
土地代は需要によって上がることも下がることもあるかと思いますが、本荘地域であれば今後じりじりと地価が上がっていくことが予想されるので、いいものが出れば買った方が良いです。
田舎暮らし用地として旧郡部を求めるのであれば、まだまだ下がりそうな気もしますが、これ以上下がるとこあるかなあ、とは思います。景観や利便性が良いところであれば、一定以上は下がらないところまで来たのではないでしょうか。
中古住宅は、マメにチェックして、いいものがあれば手を挙げてみるのが良いです
ここ最近は「タダでもいいから手放したい」という方も増えてきました。(お金を払ってでも手放したい、まではいっていないので、底値の物件はもう一段階の値切りが効かないことが多いです。)
周辺部であれば意外な値段で意外といい住宅が出てくることが増えてきたので、こまめにあちこちの不動産屋をチェックしてみてください。
「安価」かつ「状態の良い」家であれば早々に売れます
由利本荘市の不動産を売るならいつ頃?
本荘地域の道路幅が6m以上ある土地ならもうちょいホールドしてもいいかもしれません
道路が良く、利便性が良い場所であれば売り急ぐことはないのではないかと思います。自分で納得できる値段をつけて、じっくりと売り出すのが良いのではないでしょうか。
旧郡部に関しては、ご自身が納得できるタイミング・価格での売り出しが良いと思います
ここ最近、旧郡部の土地は「不要になって」売り出すのが多いです。「昔は住もうと思っていた」「息子/娘のためにとっておいたが他に住宅を建てた」「草刈りの手間がない」など、いろいろな事情で「いらなくなってしまった」ことが多いです。
価格に関しては、早期決着を目指すのであれば安く、時間がかかってもよければ基準地価等を参考に価格付けを行う、で良いと思います。納得できる値段をつけてください。売りたい気持ちが強い場合は、問い合わせがなければ値段を下げれば良いのです。
待っていれば高くなるような地域ではなくとも、売り出しがあり、欲しい人が来て、人の気配が増えてくれば需要も増えてきます。ただ単にヤブにしておくよりは、次の方に繋いでいただけるとよいのではと思います。
なお、解体を考えている場合は早い方が良いです
流通可能であれば中古住宅として売却、ダメなら解体更地をおすすめしておりますが、解体費は年々高くなっておりますので早めに見積もっておくのが良いです。
解体するにしても中古住宅で売るにしても、内部の片づけは必要になります。晴れて天気の良い日に、ご親族で一度集まって空き家の片づけをみんなでしてみるのもよいのではないでしょうか。
中古住宅の場合、どの地域にあっても「状態」が一番大きな要素のため、状態次第では、早めかつ比較的安価に、売り出して妥結してしまった方が良いかもしれません
売りたいけれど何をしたらいいのかわからない、という方は是非ご相談ください。
おわりに(4~9月の動きなど)
2023年の基準地価についての記事でしたが、 いかがでしたでしょうか。
春先は昨年の継続案件、終わったら中古住宅祭りで、忙しかったけれど新規の土地が動かせていないな…な半年でした。(私は西目の不動産屋なので、西目の土地が売れて、西目の人口が増えると嬉しいです)
中古住宅は安いのから高いのまで、まんべんなく需要があります。築古で動かない場合は、思い切ってもう一段階価格を下げてみるのもいいかもしれません。
今年に入って、北は岩城、南は鳥海町と一気に中古住宅取り扱いエリアが広がってしまいました。大館や横手等、完全に勝手のわからない地域についてはお役に立てないことが予想されるためお断りさせていただいておりますが、由利本荘市・にかほ地域であれば、依頼をいただければ対応させていただきます。
売却をお考えの場合は、弊社にもお声がけいただければ嬉しいです。
以上になります、お読みいただきありがとうございました!