すまい給付金とは?

土地や建物、登記費用や取得税など、不動産の購入には何かとお金がかかります。
不動産屋としても使える制度はフル活用していただきたいので、「すまい給付金」のご紹介をいたします!

すまい給付金って?

すまい給付金

出典:国土交通省 住まい給付金パンフレット

すまい給付金は、幅広い一般世帯が住宅を購入する際に受け取ることができる補助金の制度です。
諸条件はありますが、最大で30万円の給付を受けることができます。

住宅購入のローンを組むと、住宅ローン減税を使用することが出来ます。
これは所得税から住宅ローン分を控除する仕組みのため、収入が低いと軽減負担の効果が少なくなります。

住宅ローン減税でカバーできないところをさらに「すまい給付金」で補助することで、消費税引き上げによる負担をやわらげる狙いがあります。
そのため、収入によって給付金の金額は変わってきます。

また、消費税が8%の現在と10%になった後では給付金が変わってきます。
2018年6月現在、消費税率は8%なので、この記事では8%時の給付額と条件をご紹介します。

給付金の対象となる条件

給付の対象となる方は次の通りです。

 
  1. 住宅を取得し、登記上の持分を持っていること
  2. 取得した住宅に自分で居住すること
  3. 収入が一定以下(※1)
  4. 住宅ローンを利用しない場合は年齢が50歳以上であること(※2)
※1:目安として年収510万円以下の方が対象になります(消費税8%時)
※2:住宅ローンは償還期間が5年以上、金融機関からのお借入れの場合に限ります。

収入の条件について

収入の目安として、年収510万円以下の方が給付対象となります。
厳密にいうと、この「収入」は都道府県民税の所得割額で判断されます。
「都道府県民税の所得割額」は市役所で「課税証明書」を取得するとすぐにわかります(300円くらいで発行してもらえます)。

また、収入額の目安と給付額については下記の表のとおりです。
(これは消費税8%時の金額です)

収入額の目安 都道府県民税の所得割額 給付額
425万円以下 6.89万円以下 30万円
425万円超~475万円以下 6.89万円超~8.39万円以下 20万円
475万円超~510万円以下 8.39万円超~9.38万円以下 10万円

「まだ検討している段階だし、平日忙しいから役所に行きにくいなあ」という方は、国交省のサイトのすまい給付金かんたんシミュレーションで計算してみましょう。
510万円以下といっても、扶養家族の有無によっても所得割額が変わってくるのでぜひお試しください。

物件の条件について

購入する物件についても条件があります。
新築か中古か、ローンを使うか、現金で購入するかでも条件が異なってきますので、下記の4つからご自分に合った項目を選んでください。

  1. 新築住宅をローンで購入するとき
  2. 新築住宅を現金で購入するとき
  3. 中古住宅をローンで購入するとき
  4. 中古住宅を現金で購入するとき

 

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新築住宅をローンで購入するとき

新築住宅をローンで購入するときは、こんな住宅が給付金の対象になります。

 
  1. 床面積が50㎡以上の、自分が住むための住宅であること
  2. 施工中に検査を受けて、一定上の品質が確認された住宅であること

2の検査は下記3つの要件のうち1つが該当すれば大丈夫です。
施工中に検査を受けるためには、あらかじめ施工会社(工務店や住宅メーカー)に申し込んでおく必要があります。

  • 住宅瑕疵担保責任保険へ加入した住宅
  • 建設住宅性能表示を利用する住宅
  • 住宅瑕疵担保責任保険法人により保険と同等の検査が実施された住宅

→次の項目を読む
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新築住宅を現金で買うとき

新築住宅を現金で購入する時は、以下の4つが給付金を受け取る条件になります。
なお、親類や知人からの借入金はローンとみなされず、こちらの条件が適用になってしまうのでご注意を。

 
  1. 床面積が50㎡以上の、自分が住むための住宅であること
  2. 施工中に検査を受けて、一定上の品質が確認された住宅であること
  3. 住宅を取得する人の年齢が50歳以上であること
  4. 住宅金融支援機構のフラット35Sと同等の基準を満たす住宅
2の検査は下記3つの要件のうち1つが該当すれば大丈夫です。
施工中に検査を受けるためには、あらかじめ施工会社(工務店やハウスメーカー)に申し込んでおく必要があります。

  • 住宅瑕疵担保責任保険へ加入した住宅
  • 建設住宅性能表示を利用する住宅
  • 住宅瑕疵担保責任保険法人により保険と同等の検査が実施された住宅

また、4の条件は、下記のいずれかに該当すれば大丈夫です。
等級については施工会社に確認してくださいね。

  • 耐震性に優れた住宅(耐震等級2以上の住宅または免震建築物)
  • 省エネルギー性に優れた住宅(一次エネルギー消費量等級4以上または断熱等性能等級4または省エネルギー対策等級4)
  • バリアフリー性に優れた住宅(等級3)
  • 耐久性・可変性に優れた住宅(劣化対策等級3、維持管理対策等級2等)

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中古住宅をローンで買うとき

中古住宅をローンで購入するときは、下記の条件を満たすことが必要です。
すまい給付金は消費税の負担分をやわらげる制度なので、住宅が消費税の課税対象となることが必要となります。
そのため、不動産会社が売主となっている「中古再販住宅」だけが、給付の対象となります。

 
  1. 売主が宅地建物取引業者である中古住宅であること
  2. 床面積が50㎡以上の、自分が住むための住宅であること
  3. 売買時等に第三者の現場検査を受け、現行の耐震基準と一定の品質が確認された以下のabcのいずれかに該当する住宅
3の条件は、下記のいずれかに該当すれば大丈夫です。
品質について不明な場合は販売会社や工事会社にお問い合わせください。

  • a:既存住宅売買瑕疵保険へ加入した住宅
  • b:既存住宅性能表示制度を利用した住宅(耐震等級1以上のものに限る)
  • c:建設後10年以内であって、住宅瑕疵担保責任保険(人の居住の用に供したことのない住宅を目的とする住宅瑕疵担保責任任意保険を含む)に加入している住宅又は建設住宅性能表示を利用している住宅

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中古住宅を現金で買うとき

中古住宅を現金で購入するときは、下記の条件を満たすことが必要です。
親類や知人からの借入金はローンとみなされず、こちらの条件が適用になってしまうのでご注意を。

また、すまい給付金は消費税の負担分をやわらげる制度なので、住宅が消費税の課税対象となることが必要となります。
そのため、不動産会社が売主となっている「中古再販住宅」だけが、給付の対象となります。
また、中古住宅を現金で買うときは、住宅を取得する人の年齢が50歳以上であることも必須要件になります。

 
  1. 売主が宅地建物取引業者である中古住宅であること
  2. 床面積が50㎡以上の、自分が住むための住宅であること
  3. 住宅を取得する人の年齢が50歳以上であること
  4. 売買時等に第三者の現場検査を受け、現行の耐震基準と一定の品質が確認された以下のabcのいずれかに該当する住宅
4の条件は、下記のいずれかに該当すれば大丈夫です。
品質について不明な場合は販売会社や工事会社にお問い合わせください。

  • a:既存住宅売買瑕疵保険へ加入した住宅
  • b:既存住宅性能表示制度を利用した住宅(耐震等級1以上のものに限る)
  • c:建設後10年以内であって、住宅瑕疵担保責任保険(人の居住の用に供したことのない住宅を目的とする住宅瑕疵担保責任任意保険を含む)に加入している住宅又は建設住宅性能表示を利用している住宅

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注意点~支給対象外になってしまうことも?

ここまで支給条件についてご紹介してきましたが、次は「もらえると思ってたけどダメだった!」な、支給対象外になってしまう場合をご紹介します。
いざとなってもらえないとがっかりしてしまいますからチェックしてみてくださいね!

登記して入居しないとダメ!

「給付金の対象となる条件」の項目で書いた通り、「自分で住まない住宅」は支給対象外です。

え?自分で住まない住宅?そんなのなくない?と、思われるかもしれません。
例えば、住宅購入の頭金を、実家に住んでいる親が負担し、その代わりに登記の際に共有して持ち分を割り当てる、なんていう場合に注意が必要となります。

一緒にお住まいにならないのであれば給付対象になりません。
また、一緒に住まない場合は親御さんの持ち分も給付対象から外れてしまいます。

そのため、住宅登記は「住宅に入居し、住宅ローンを支払っていく人」を優先して登記比率を考える方が良いです。
援助してもらうのであれば、頭金よりは、住宅購入後の家具家電の援助をお願いする方がいいかなあと思います。

で、給付金っていくらぐらいもらえるの?

ここでは、例を使ってどのくらいの給付金が受けられるか計算してみます。

計算はすまい給付金かんたんシミュレーションを使用します。
このシミュレーションでは住宅ローン減税についても計算できますので、一緒にやってみます。
購入物件は、以前弊社でご紹介していた建売物件を例に使ってみます。

■家族構成と収入
・夫:年収350万円
・妻:年収150万円
・子:小学生1人

■購入物件
1,673万円(消費税8%込)の新築建売住宅
(建物代1,082万円、土地代500万円、消費税86.5万円、電気水道加入金4.5万円)

■登記持ち分は、収入に比例させて、夫70%、妻30%と設定

■住宅ローン借り入れ金額も1,673万円、借入期間は40年、ボーナス払いなし、支払いの負担も収入に比例させて夫70%妻30%と設定。

持分 すまい給付金(a) 10年間の住宅ローン控除額(b) 一世帯で得する額(a+b)
70% 21万円 137万9,000円 158万9000円
30%  9万円  0  9万円
合計 100% 30万円 137万9,000円 167万9,000円

この場合、すまい給付金は満額の30万円の支給になりそうです。
また、共有持ち分にすると住宅ローンの控除額が減ってしまうことがあるのですが、このケースでは持ち分が70%でも100%でも同じでした。

もちろん、ひと家族ずつ家族構成や収入、お借入額も違うので、必ずこれだけもらえる!ということは断言できないのですが、目安として参考になれば幸いです。

すまい給付金の手続きについて

では、実際の手続きの流れを見てみましょう。
この記事では、全部ご自分で手続きなされる場合について書いていきますが、代行手続きをしてくださる住宅メーカーさんもいらっしゃいますので、まずは住宅担当の方に聞いてみるのがおススメです。

おおまかな手続きの流れ

  1. 「すまい給付金」の申請書類を「すまい給付金ホームページ」からダウンロードして印刷する
  2. 必要な書類を取り寄せる
  3. 申請書に記入し、必要個所に押印する
  4. 窓口に書類提出する(持参、もしくは郵送)
  5. 2か月後くらいに指定口座に給付金が振り込まれます。

1:「すまい給付金」の申請書類を「すまい給付金ホームページ」からダウンロードして印刷する

申請書は「すまい給付金ホームページ」からダウンロードできます。
その際、今までご紹介してきた「新築」か「中古住宅」か、「ローンで購入する」か「現金で購入する」か、また、「自分で申請する」か「事業者が代理で申請する」かの組み合わせで、それぞれ申請書類が違います。
ご自分のケースと同じ書類を選びましょう。

2:必要な書類を取り寄せる

申請には下記の書類が必要になります。
検査書類については新築や中古住宅で必要な書類が違ってきますので、住宅の施工会社に問い合わせてみましょう。

必要書類 どこで入手するか
住民票の写し
(マイナンバー無記載)
市役所
建物の登記事項証明書・謄本 法務局
個人住民税の課税証明書 (非課税証明書) 市役所
工事請負契約書
or
不動産売買契約書
契約時にもらうので必ず保管しておいてください!
住宅ローンの契約書 契約時にもらうので必ず保管しておいてください!
振込先口座が確認できる書類
(通帳のコピー)
ご自分の通帳をコピーします
(場合により)
・検査実施確認書類
・フラット35S基準適合確認書類
住宅メーカー
(場合により)
売買時等の検査実施確認書類
中古住宅の売主である不動産屋

3:申請書に記入・押印

上記の書類をそろえたら、1の申請書に必要事項を記入してハンコを押します。

4:窓口に書類提出する

書類が出来上がったら窓口に書類を提出します。

直接持参する場合は、サポートセンターを兼ねている下記の窓口が便利です。
訂正箇所があれば教えてくれます。
その際、電話で予約を取ると受付がスムーズです。

持参窓口
(一財)秋田県建築住宅センター
住所:秋田県秋田市中通2-3-8 アトリオンビル5階
電話番号:018-836-7851

なかなか忙しくて行けない、という方は郵送で申請しましょう。
その際、代理受領を行う場合、郵送での申請は受け付けてもらえないのでご注意を。

郵送先
〒115-8691
赤羽郵便局 私書箱38号 すまい給付金申請係

5:振込を待つ

書類に問題がなければ審査完了後に、給付金額や振り込み日などを記載したハガキが届きます。
その後、ご指定の口座に給付金が振り込まれます。
書類に不備があれば、連絡が来るのでその指示に従って書類を整えましょう。
こういう給付金は、1か月半~2か月くらいして忘れたころに振り込まれるので気長にお待ちくださいね。

まとめ

さて、ここまですまい給付金についてざっくりご案内してきましたが、条件が細かく分かれているのでわかりにくいところもあったと思います。
多くの住宅メーカーさんや工務店さんも、給付金や補助金の相談に乗ってくださいますし、弊社でも出来る限りのご協力をさせていただくつもりです。
もちろん、すまい給付金の事務局も丁寧に対応してくださいますよ。
(すまい給付金事務局 問い合わせ窓口

これから住宅を購入なされる方も、既に購入済みの方も、もらえる給付金があるのであればもらっておいた方がお得なので、ご自分が対象かどうか、ぜひチェックしてみてくださいね。
ご参考になれば幸いです。

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